高度衛星テストシステムの需要拡大
ローデ・シュワルツは、TASA(台湾国家宇宙センター)に向けて完全にカスタマイズしたソリューションを納入し、衛星テスト技術における重要な一歩を踏み出した。

▲ローデ・シュワルツは、衛星搭載機器の搭載における複雑な課題に応えた (画像提供:TASA)
このソリューションでは、初めてEMCとアンテナの測定機能を単一のテストチャンバに統合して、衛星搭載機器のテストに伴う複雑な課題に応えている。すでにTASAの施設で稼働中のこの革新的なシステムは、高度な衛星テスト手法に対するニーズの高まりを受けたものであり、非地上系ネットワーク(NTN)技術の普及が進む中、複雑な環境下における衛星性能の正確な検証が不可欠となっている。
例えば、衛星とセルラー基地局間のシームレスな統合を確保する必要があるが、これは従来のテスト方法では十分に実行できないことが多い分野の一つである。とりわけ今回のプロジェクトが複雑だったのは、一つのチャンバでEMC試験とアンテナ測定の両方を実施できるようにという、TASAが求めた二方面のテスト要件があったからで、この要求に応えるため、ローデ・シュワルツではR&S ZNA43ベクトル・ネットワーク・アナライザとカスタマイズしたR&S AMS32測定ソフトウェアに技術サービスを加えたソリューションを用意した。さらに同システムには、台湾のサードパーティー・サプライヤと共同開発したコンパクト・アンテナ・テスト・レンジ(CATR)リフレクタも組み込まれている。
2025年9月10日