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宇宙往還を想定した離着陸試験を開始

宇宙往還を可能とする輸送システムの実現を目指すスタートアップ企業、将来宇宙輸送システム(ISC)は、宇宙往還を想定した小型ロケットの離着陸試験を開始した。

今回の「ASCA hopper(アスカ ホッパー)ミッション」では、小型離着陸試験機「ASCA hopper」を開発し、ロケットエンジンの燃焼、機体の離着陸、再使用に必要な点検整備の3要素を確認する。続く、小型衛星打上げ機「ASCA1」や有人宇宙輸送機「ASCA2」の実機開発に先立って、再使用型ロケットの再使用性、整備性、運用性に対する課題を抽出し、再使用型ロケットの開発能力を獲得することを目的としている。

通常、ロケット飛行試験は初期段階でも年単位の開発・試験スケジュールで進行するのが一般的。一方で、同社は創業2年のスタートアップながら、約7ヶ月(開発開始からエンジン燃焼試験実施までの期間)という速度でミッションに着手する。

このような異例の開発速度は、アジャイル型の開発体制・組織体制を取り入れることで実現しているという。例えば、試験ロケットの開発には、必要に応じて既成の技術や部品を積極的に取り入れることで開発期間を大幅に短縮している。また、人的リソースについても、開発スタッフを自社社員だけで確保するのではなく、国内の航空産業や通信技術企業などと業務提携しながらスペシャリストを集めることで、開発チームを組成している。

今後は、今回の試験の成果を踏まえ、来年以降に小型衛星打上げ機「ASCA 1」、2030年代前半に有人輸送機「ASCA 2」の開発を目指す方針だ。

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