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三菱電機がアストロスケールに出資、安全保障用途の衛星バス共同開発・製造に向けた協業に合意

三菱電機㈱(本社=東京都千代田区、漆間啓社長)は、㈱アストロスケールホールディングス(本社=東京都墨田区、岡田光信創業者兼CEO)に 25 百万米ドル(約 33 億円)を出資する。これを受けて両社は、日本の安全保障用途の衛星に使用する衛星バスの共同開発・製造に向けた協業に2023年2月27日合意した。

防衛・宇宙のリーディングカンパニーである三菱電機と、次世代へ持続可能な衛星軌道を継承するための軌道上サービスに取り組むスタートアップ企業であるアストロスケールとの連携により、宇宙の持続利用に資する衛星コンステレーション(複数の人工衛星からなる衛星群)を構築し、わが国の安全保障に貢献する。

共同開発・製造を目指す当該衛星バスには、アストロスケールのドッキングプレートを搭載し、同社の捕獲衛星による除去を可能にし、運用終了時に自身で軌道離脱できない場合の除去を想定している。アストロスケールの岡田CEOは、「現代の生活は、衛星を使ったサービスに依存している。衛星が運用される軌道の環境が乱れ、使用できなくなってしまうと、現在の生活水準を維持できず、取り返しのつかないほど変化してしまうだろう。宇宙は、すべての商業、民間、および防衛部門が共有する特殊な領域であり、衛星バスの開発における三菱電機様との提携を通じて、宇宙の安全保障・防衛、並びに持続可能性(スペースサステナビリティ)に貢献できることを嬉しく思う」。