-- 天文・理科学ではない宇宙の「産業」「ビジネス」に特化したメディア --

浸水範囲の精緻推定手法を開発

SynspectiveとSpecteeは、SAR衛星データの判読により抽出した広域の浸水範囲と、SNS投稿から判別した地点ごとの浸水深情報を統合し、浸水範囲をより精緻に推定する手法を開発した。過去の豪雨時のデータを用いた共同検証により同手法の有効性を確認している。

▲ 浸水範囲推定手法により推定した今泉川流域(上天草市)の浸水範囲(© Spectee Inc. 背景図:地理院タイル)

Synspectiveはこれまで、自社の小型SAR衛星『StriX』を活用し、天候や昼夜を問わず広域の地表面を観測・解析する浸水被害ソリューションを提供してきた一方で、衛星観測のみでは、ビルや住宅が密集する市街地における局所的な浸水状況の正確な把握に課題があった。これに対し、AIリアルタイム防災・危機管理情報サービスを提供するSpecteeは、AI技術を用いてSNS投稿から浸水地点と浸水深を自動判別し、リアルタイムに浸水範囲を推定する技術を有しているが、SNS投稿の少ない地域での状況把握に限界があった。

そこで両社は、昨年7月に両社が発表した災害対応の迅速化・高度化を目的とした協業開始以降、広域を面的に捉える「宇宙の眼(SAR衛星)」と、現場をピンポイントに捉える「地上の眼(SNS情報)」を融合させ、互いの死角を補い合う浸水解析技術の共同開発を進めてきた。同年8月に熊本県天草市で発生した豪雨事例を対象に、両社共同で過去データの検証を行い、同手法により発災後早期に、より実態に即した浸水状況を推定できるようになり、自治体における初動対応・避難判断や罹災証明発行の迅速化にとどまらず、民間企業における拠点被害の確認、BCP対応、サプライチェーンのリスク判断など、幅広い分野での活用が考えられる。両社は今後も、地形条件や災害規模における検証を重ね、安定かつ高品質な情報を提供できる技術の確立と、サービスとしての早期実用化を目指していく。

  • 最近の投稿

  • カテゴリー

  • アーカイブ

  • 友だち追加
  • ニュースレターを購読する

    宇宙経済新聞ニュースレター
    購読申し込み

    登録は無料です

  • 【 AD 】
    【 AD 】
【 AD 】
PAGE TOP