宇宙の総合的物流サービスで連携
インターステラテクノロジズは、ドイツの宇宙関連企業 ATMOS Space Cargoと戦略的パートナーシップ契約(SPA)を締結した。両社はアジア太平洋地域の顧客に対し、ロケット打上げと地球への帰還を組み合わせた宇宙の総合的な物流サービスを検証する。

▲インターステラの熱田COO(中央左)とATMOSのHendrikse CTO(中央右)
宇宙から地球にペイロード(荷物)を帰還させる大気圏再突入カプセルを開発しているATMOS社は今年4月、宇宙環境で実証・実験などを行った後に地球へ帰還させる大気圏突入カプセル『PHOENIX1』を初飛行させるなど、この分野でのリーディング企業である。一方、インターステラテクノロジズは、日本の民間宇宙輸送のリーディング企業として、小型人工衛星を専用に打ち上げるロケットZEROを開発しており、顧客の目指す軌道への投入が可能な点が特徴である。両社はZEROの複数回の優先打上げに合意し、今後、ATMOS社のカプセルをインターステラのロケットZEROで打ち上げ、宇宙空間で運用し、地球に帰還させるまでのワークフローを共同で開発する。
カプセルに搭載されるペイロード(荷物)の調整や試験は国内のインターステラの施設で行われるため、日本やアジアの顧客にとって物流の効率化と打上げまでのリードタイム短縮につながる。両社は地球への帰還サービスの運用を最適化するとともに顧客の利便性を向上させ、アジア太平洋地域における宇宙の総合物流サービスを大きく前進させることを目指し、連携して取り組んでいく。
2025年8月1日