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1年後に軌道離脱装置の初実証へ

JAXAが実施する実証機会「革新的衛星技術実証4号機」のうち、アクセルスペースの膜面展開型デオービット機構「D-SAIL」を搭載した小型実証衛星4号機(RAISE-4)が12月14日(日本時間)、Rocket Lab社のElectronにより、打ち上げられた。

▲「Green Spacecraft Standard」のロゴ(左)、「D-SAIL」を展開したイメージ図(右)

D-SAILは、運用終了後に衛星が軌道上に残存する期間を短くするための軌道離脱装置であり、面積約2m²、薄さ数十ミクロンの膜面が軌道上にわずかにある大気の抵抗を受け、衛星の高度を徐々に下げることで、衛星の大気圏突入を促すものとなる。RAISE-4でのD-SAILの実証は、打ち上げから約1年後の2026年末より実施される予定であり、これはD-SAILを軌道上で初めて実証する機会になる。

米連邦通信委員会(FCC)が地球低軌道の衛星運用者に対して運用終了後5年以内の軌道離脱をルール化するなど、スペースデブリ(宇宙ごみ)対策が世界的に求められている状況の中で、Green Spacecraft Standard(アクセルスペースが策定するサステナビリティに対するガイドライン)は既存のルールへの対応はもちろんのこと、まだルール化が進んでいない分野(地上の製造や軌道上での運用など)にも配慮しており、アクセルスペースはこうした先進的な取り組みを通して業界全体のサステナビリティに貢献していく。

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