滑走路の延伸工事完了、実験規模拡大に対応
北海道・大樹町とSPACE COTANは、2022年9月より進めていたHOSPO内の滑走路延伸工事が完了したことを公表した。
商業宇宙港「北海道スペースポート(HOSPO)」の滑走路の全長は、従来の1,000mから東西に300m延伸し、1,300mとなった。これにより、従来よりも規模の大きい実験や機体の受け入れが可能となったという。
無人航空機やスペースプレーン(宇宙往還機)、空飛ぶクルマなどの次世代エアモビリティの研究・開発が活発化する中、HOSPOには関連する実験の利用希望が寄せられており、同事務局では、こうしたニーズの多様化に応えることで、航空宇宙産業の発展に貢献する方針だ。
HOSPOは垂直/水平型等の多様な打上げに対応した国内唯一の「複合型」宇宙港。民間による小型人工衛星等の打上げ需要が高まる中、ロケットやスペースプレーンの射場・実験場を整備することで、航空宇宙産業のインフラとして、国内外の民間企業や大学等のビジネス・研究開発を支援している。
今回の滑走路延伸工事と並行して、新たな人工衛星用ロケット射場「Launch Complex-1(LC-1)」 の建設も進めており、完成後はインターステラテクノロジズなどの事業者による打上げを予定しているほか、高頻度で多様な打上げに対応するため、新たな射場「Launch Complex-2(LC-2)」やP2P輸送(高速2地点間輸送)用の3,000m滑走路の整備も計画している。財源は、政府のデジタル田園都市国家構想交付金と企業版ふるさと納税制度を活用している。
2024年6月30日