低損耗アブレータ開発で、NEDO助成事業に採決
ElevationSpaceは、機能性耐熱材料の最適化設計による低損耗アブレータの開発にて、NEDOの助成事業に採択された。
大気突入機表面やロケットエンジン燃焼室など、空間分布を有する厳しい熱負荷に対して、現在一般的な熱防御法は、対象となる熱負荷のレベルに応じた耐熱材料を選定することであり、空間的に複雑な熱負荷分布を有する対象については最大熱負荷を設計点として耐熱材料を選定する方法が採用されている。
しかし、この方法は過剰な安全設計となる場合が多く、ロケットモータや大気突入機において、全重量に対する熱防御システムの重量比が大きいことから、システム軽量化の大きな障害となっている。
今回の助成事業ではこの課題に対し、強化繊維の組み込み方法・マトリクス樹脂による熱硬化技術を駆使して、要求される熱的・物理的応答を示すように機能性耐熱材料を最適に設計・施工することにより、複雑な熱負荷に対しても熱拡散や表面損耗を最小化する高度な軽量熱防御システムを設計・製造する技術を獲得することを目的としている。
NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)の助成事業の名称は、「ディープテック・スタートアップ支援基金/SBIR推進プログラム」。民間宇宙活動で推進する産業発展及び国際競争力強化に資する技術開発として、「機能性耐熱材料の最適化設計による高度な超軽量低損耗熱防御システムの開発」を採決した。
2024年10月20日