衛星除去機体の詳細設計審査完了
アストロスケールの英国子会社・アストロスケールUKは、軌道上で役目を終えた複数の人工衛星を除去する「ELSA-M(エルサ・エム)」の開発において、機体の詳細設計審査(CDR)を成功裏に完了した。

▲世界初ミッションとなる商用寿命終了サービス「ELSA-M」
2026年に打ち上げ予定のELSA-Mは、ドッキングと取り外しを可能にするインターフェースなどの技術を備えた衛星を対象とした、世界初ミッションとなる商用寿命終了サービスである。この画期的なミッションは、アストロスケール英国によって設計および製造されている。今回完了したCDRのマイルストーン(中間目標地点)は、ESA(欧州宇宙機関)およびEutelsat(ユーテルサット/仏・パリ本拠の通信衛星運営企業)の代表者からなる顧客チームによる詳細なレビューを通じて確認された。
また、これはデブリ除去における英国のリーダーシップを示すものであり、ISAM(軌道上サービス・組立・製造)への重要な一歩になる。ISAMは現在、宇宙産業で最も急成長している分野である。 ELSA-Mの機能は、21年に打ち上げられ、模擬デブリの捕獲や遠距離からの接近の実証に成功したELSA-dの機能を向上させたもので、ELSA-Mは現在、フライトモデルの組み立て、統合、試験、打上げ、運用、軌道上実証を含むフェーズ4を進めている。軌道上実証は、Eutelsat OneWeb(低軌道衛星通信サービス)の衛星とのドッキングや軌道離脱等を含む。
2025年6月25日