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Space BD『スペースデリバリープロジェクト』第二弾が地球帰還

宇宙産業における総合的なサービスを展開するSpace BD(本社=東京都中央区、永崎将利社長)の宇宙利活用プロジェクト『スペースデリバリープロジェクト-RETURN to EARTH-』第二弾が6月30日、地球へ帰還した。

ISS(国際宇宙ステーション)「きぼう」の中型曝露実験アダプタ(ⅰ-SEEP)に搭載する簡易材料曝露実験ブラケット(ExBAS)を活用したこのプロジェクトにおいて、今年3月15日にISSに向けて打ち上げられた搭載品は、約3ヶ月間の宇宙の旅を経て地球へ帰還し、NASA(アメリカ航空宇宙局)・JAXA(宇宙航空研究開発機構)など関係機関の検品を終えた。宇宙空間に打ち上げられた搭載品は、3月21日にISSの船外設備に取り付けられ、宇宙線・紫外線を浴びながら地上から約4000㎞の上空を秒速 約7・9㎞(時速約28000㎞)で飛行していた。これは、地球を約90分で1周、1日で約16周する速さとなる。今回は、同プロジェクト第二弾での搭載品の帰還となり、同搭載品の中には、宇宙空間に打ち上げられたという付加価値をつけ、新たな商品展開を企画するプロダクトもあるな ど、研究開発・教育・PR利用に加え、伝統工芸品やエンタメなどの新たな宇宙活用が期待されている。なお、公式アンバサダーには、日本のグローバルボーイズグループ・JO1(ジェイオーワン)が就任している。

同プロジェクトは、Space BDが広く参加団体を募り、対象品の選定から打上げ、地上回収までのあらゆるサポートを遂行する。第二弾では、国内外の研究機関・教育機関・民間企業13組の対象品(研究開発素材、企業ロゴ、プロモーションアイテムなど)を打ち上げた。 参加団体は次の通り(五十音順、敬称略)。JO1、金沢青年会議所、岐阜県庁、Greenspoon、コロンビアスポーツウェアジャパン、Space SAGA、たんぽぽ5研究チーム(福岡工業大学など)、パナソニックインダストリー 電子材料事業 部、花巻スペースプロジェクト UP花巻、富士高分子工業、Toucan Space SAS。

Space BD 事業開発エンジニアの中田星子氏は、「第一弾からさらに宇宙利用の幅を広げた第二弾の搭載品は、協力会社様やJAXA様など多くの支により実現できた。帰還した搭載品については、このあとも皆様にドキドキワクワクをお届けしたい」と様々な計画を進めている旨、言及した。

◀一部対象品(左)打上げ前(右)宇宙空間に曝され地球帰還後
◀搭載品がISS船内で浮遊している様子(提供:JAXA、NASA)